ぷにっとありがたい日々

何事にも感謝をする毎日。

婚活での必須検査項目ー酒乱検査の巻 その2

飲みながら話し続ける彼が
ふいに話の途中で


「ごほっ」


と小さい咳をした。


私が咳と
認識したその瞬間、
テーブルの上に
嘔吐したのだ。

それも
ちょっとやそっとの
量ではない。


ただただ
マーライオンのように

全て、全部
出尽くすまで
止まらなかった。

ちょっと失礼、
とトイレに
駆け込むでもなく、

そうでなければ

せめて食事が載っている
テーブルを避ける
わけでもなかった。

さっきの調子に
戻ってくれるかと
期待したが
無理だった。

吐いた後は

顔を上げるも
白目。

座ったまま
上体を大きく
回転させたかと
思うと

今度はテーブルの上に
載っている
自分の嘔吐物に
頭からダイブ!

幸いテーブルにのっていた
小皿などが床に
落ちることはなかったが、

要は座ったままゲロをした上、
その自分のゲロに
頭から突っ込んでしまったのだ。

さっきまで
紳士的な様子で
楽しく話をしていた人が

急にこんな状態に
なってしまった。

衝撃と共に
おかしさがこみ上げてきた。

彼は嘔吐物の上に
突っ伏したまま
動かない。



どうしよう。



背中を見ると
息はしているようだった。

しかし突っ伏したまま
まだ動かない。

プライベート重視の
2階席には


他のお客が
全くいないのは
もちろん


様子を見にきてくれる
お店の人もいなかった。

お店の人に伝えるにも
なんと言ったら
良いのか。

説明するには
現場検証が必要と判断。

私は自分の席から立ち、
向かいの席に
座っている彼の横に行く。

まだ突っ伏したままだ。

ほぼ仕方なく、
彼の背中に手を当て

「大丈夫?」

と、聞いてみる。

 

すると
テーブルに突っ伏していた
彼が若干顔をあげて一言。


「バカにしてんのか!!?」


さっきまでの紳士はどこへやら。
しかもその日が初対面の
私に向かって、だ。


酒乱確定。



つづきはその3で。

どうもありががとう。