ぷにっとありがたい日々

何事にも感謝をする毎日。

サバイバルの極限状態で思うこと

あるサバイバル番組を見た。

モンゴルの山中、
しかも極寒の冬に

必要最低限のものだけ
持つことが許されて

家やテント、
食料調達は

全て自力でしなければ
ならないという

極限での挑戦だ。


優勝すれば

日本円で5千万ほどの
賞金がもらえる。

賞金が欲しい理由は
それぞれだが、

参加者のほとんどが
仕事や家族の悩みを
抱えている。

そして
現実世界から逃げるように
参加していた。


彼らのサバイバル日数が
増えるにつれ、

彼らの哲学、
精神論的なものが

本質的なものに
迫っていく。

サバイバルと言っても
優勝者が約60日くらい。

約2ヶ月で5千万が
稼げるのならば

挑戦したい輩は

たくさんいるかもしれない。

ただ、水も食料も
全て自分で
自然界から
調達しなければならない。

寝袋やスノースーツは
あるものの

雨露をしのぐ簡易の
家は木や枝を駆使して
作らなければならないし、

火を起こしたら
それを絶やさないように
努力しなければならない。

そうそう簡単には
行かないのだ。

優勝者にはもちろん
賞金が全額渡されるが、

2位以下では
賞金はゼロという
過酷を極めた条件だ。

サバイバル生活の
最後の方では

どの参加者も
野生動物を仕留めようにも
思うように行かない。

冬山で木ノ実さえも
皆無の状態から

タンパク質不足に
陥る。

そして
体力が極限まで
使い果たされていく。

意識はただただ
空腹を満たすことに
集中する。

と同時に
心は自分の奥深くまで
見つめられるようになる。

人生の大切なことに
気づくのだ。

なぜ家族を、
愛する妻や子どもを
邪険にしていたのか。

なぜ今ある仕事を
理由をつけて
嫌だ嫌だと
思うようにしていたのか。

全てはそこにあって、
自分がいかに幸せであったかに
モンゴルの極寒の山中で
気づくのだ。

たとえ家族に
賞金を持って帰れなくとも

たとえリタイヤの理由が
耐えきれないほどの
空腹だったとしても

脱落者たちは
表現のしようのない満足感と
幸せの涙と共に
去っていく。

番組を見る前、
賞金がもらえない脱落者たちは

優勝できなかったと
わかった瞬間に

泣きわめくに違いないと
思っていたのだ。

それが皆それぞれ
胸を張って
美しい静かな涙とともに
モンゴルの山中を後にする。

彼らのおかげで
過酷な経験を疑似体験
させてもらった。

そして
私はすでに
幸せで

幸せもすでに
ここにあるということを
再確認させてくれた。


どうもありがとう。