ぷにっとありがたい日々

何事にも感謝をする毎日。

損得勘定

野外コンサートでの出来事。

夫と私は会場で売っていたビールを
一杯ずつ買って飲むことにした。

それを見ていた息子と娘は
アイスクリームが欲しい、と言う。

それならば買って来なさい、
と10ドル(約1000円)を渡す。

しばらくして戻ってきた彼らの手に
アイスクリームは握られていない。

どうしたの、と聞くと

「ひとつ3ドル(約300円)もするから
買いたくなかった」と言う。

「3ドルでもいいじゃない、たまには」と
言っても
「こんなちっちゃいのが3ドルだよ。
僕は嫌だ」と言う。

娘は妹分なのであまりはっきりと
損得勘定はできなかったようだが、
息子はしっかりと考えられた様子。

「どうして3ドルもするの」と
聞かれたので、

こういうところは“場所代”として
モノを高く売っても

買いたい人が買うようになっているから
売れるのだ、と説明すると

彼なりに納得したらしい。

それにしても

張り切ってお金を握りしめて
ワクワクしながら
アイスクリームを買いに行っただろうに

単価が高いと言って
妹を引き連れて帰ってきた彼の、

勇気というか決断力に
拍手喝采してやりたい気持ちだった。

その後は
イマイチ状況把握が曖昧な娘に

「小さい1スクープだけの
アイスクリームを今、食べるのと

たくさんのアイスクリームを
後で食べるのと、どちらがいい?」と

いう、どこかで聞いたことがある
心理だかIQ実験のような質問をした。

怪訝な顔をして後者を選んだ娘に
息子も頷いた。

帰りはスーパーに寄って、
1.5Lくらい入ったアイスクリームが
2箱で5ドル(約500円)だった。

なんとレジでさらに1ドル引きの4ドルで
清算され、一同レジに目が釘付けになった。

さっきまで理解が曖昧だった娘も

「こんなに大きい箱が2つで
4ドル(約400円)ってすごいね」と感動しきり。

先ほど‘’今“食べられる誘惑に
惑わされなくて良かったという顔だった。

息子も娘も身をもって
損得勘定が出来た
野外コンサートでの出来事。

どうもありがとう。