「断捨離」が登録商標であろうとも

今では
『「断捨離」ってどういう意味？』
と、聞く人もいないと思うが、

実はこれが一大ブームだった当時、
私はほとんどテレビや雑誌を
見ない生活をしていて
この言葉の存在も知らなかった。

初めて目にしたのは
たまたま新しい職場に
移った時。

天井から墨字で書いた

「断捨離」

と書かれた紙が
つるされていたのだ。

雑然としやすかった
職場だったので

上司や同僚に

意味を聞かずとも

字面から

なんとなく意味が取れ、
後から自分が
初めに思った意味合いで
間違いなかったこともわかった。

元典型的な片付けられない女の
私は
なんて素晴らしい言葉だろう、
と感心した。

元、というのは
独身時代の話。

”片付けられない女”
を徐々に克服できたのは
他人の家に居候をした
２年の経験と

結婚した夫が
几帳面の上に
ミニマリストという、

私の
モノは持ち放題、
散らかし放題、
という性質と
正反対の人間だったからだ。

それからは
自分が散らかし屋だと
わかっているので、

常々
「断捨離」
という言葉を

念頭において、
増やさない、捨てる、手離す、
を実践している。

結婚できて子どももできたので
もう独身時代のように
必要以上に着飾る必要も
なくなったせいもあるのだが、

そこそこ整理整頓や
モノの量の調整が
できるようになったのは

私の

モノは持ち放題、
散らかし放題

の人生からすると
金メダル級のできごとなのだ。


どうもありがとう。